2022年6月19日(日): 結局、何者でもなかった俺個人が思う

多分、誰しもがそうであるように、俺も何者かになりたかった。一時期は、“何者かにならなければいけない”とまで思った。他人より優れていたかった。他人と異なっていたかった。他人に感心させたかった。他人を感服させたかった。

俺が人間である以上、この願望からは逃れることは出来ない。自分の平凡さを認めるのは苦しい。自分の無能や劣等を認めたくないのは当たり前だ。

しかし、昔と比べて、何者かになりたいと思うことは、随分と少なくなったように感じる。

その大きな理由は、自分が自分を特別と認めていないことに気がついたからだろう。

人間は誰しもがオンリーワンだとか、そんな言葉がある。実際、その通りだ。人は皆違う。つまり、人は皆特別である。

しかし、俺はその言葉を下らないとも思う。特別とは、そういうことではないと思う。

言い換えれば、俺は自らの特別を否定している。つまり、俺が何者にもなれないのは、俺自身が俺を何者でもないと否定しているからに他ならない。