2021年5月7日(金)

陰謀論についての思考ログ。

 

これは俺の経験則なのだが、他人から賢いと思われたい欲(≒自己顕示欲)は、食欲だとか、性欲と同じで、かなり強烈な衝動らしい。

だからか、「あなたは賢い」という言葉を投げかけるコンテンツは今も昔も大人気で、10年前と手法すら変わらないまま、成立している。

 

変なツイートを馬鹿にする空気感は、ヘキサゴンファミリーを見てコイツよりは賢いと思わせる手法と同じ。

地頭診断みたいなのやると高得点になりがちなのは、脳内エスIQサプリでIQ120の問題だけやたらと簡単なのと同じ。

オンラインサロンとかも、情報を有効活用するための場というより、ステータスを得るための場として機能している気がする。

 

考えるまでもなく、学校の勉強すら出来ないやつは皆馬鹿だし、学歴が高い人間って要するに勉強のプロアスリートなのだから、一般人が勝てるわけない。

にも関わらず、「学歴は関係なくて〜」みたいなアホなノリが未だに続いているのは、「自分は学歴が高い人間より賢いはずだ」という自意識が、現実の受容を阻んでいるように見える。

 

本題。

 

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↑これは典型的な陰謀論のツイートで、明らかな誤りなのだが、俺が疑問に思ったのはGoogleの元重役という単語が登場したことだった。

 

最初は一時期問題になっていたGAFA部長と同じようなニュアンスの嘘で、自分の主張の正しさを、誰しもが知る巨大企業の名前を用いて証明しようとしているのではないかと考えた。

しかし、ここには明らかな矛盾があって、国家がワクチンで国民を5Gと接続しようとしている主張に、Googleの元重役は関係ないはずだ。

(もしかするとGoogleも共犯であり、Googleの元重役が告発した設定なのかもしれないが。)

 

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↑このbioもかなり異様で、情報商材屋と同様に、地方国立大学、野村證券東京港区と煌びやかな言葉に彩られている。 

 

こうなってくると、「ソースはGoogleの元重役」は権威付けのための虚偽ではなく、もっとシンプルな、「自分はGoogleの元重役と知り合いなのだ!それぐらい凄い人間なのだ!」という自慢に見えてくる。

 

もっと言えば、陰謀論自体も「一握りの人間のみが知る真実」的な、自慢のためのツールで、本気で警鐘を鳴らしているわけではないのかもしれない。 

 

つまり、陰謀論者って、騙されているだとか、風説を流布しているとかではなく、単に自分の賢さを証明するために、(誤った)知識自慢をしているだけで。

 

要するに、陰謀論って、自己顕示欲の成れの果て?