2021年9月26日(日):メシマズ嫁に対する感情整理

メシマズ嫁の漫画が流行っている。

俺も流行りに乗って読んでみたのだが、悲しい気持ちになってしまった。あまりにも救いがなさすぎる。

世間では嫁が叩かれているが、このお嫁さんは人格破綻者とかではなく、マジで味が分からない人間なのだ。

想像してほしい。自分にとっては高い飯も安い飯も同じ味なのに、周りの人間からは味がどうだと日夜、色々言われる生活を。

別に夫や息子たちが間違っているわけではない。寧ろ、主義主張としては正しい。誰だって美味しいものを食べたいものだ。

しかし、嫁には味が分からない。

ここに深刻な乖離があって、両者が感じ取れる世界が違う以上、双方が納得出来る終わりなどというものはあり得ない。

どちらかが妥協し、自分にとっての現実を捨て去り、他者の現実に(自分にとっての非現実に)、奉仕する以外に道はない。

これは悲劇だ。どうしようもなく。

自分に理解出来ないものであれ、尊重すべきというのは、理論として凡そ正しい。しかして、自分が尊重を強要される立場となった時、葛藤なくそれを実現できる人間は稀だろう。

したり顔で嫁の心理分析をしている人間は、逆の立場になった時を考えて欲しい。味覚がある人間が稀な世界で、「コスパが悪いから美味しいものはほどほどに」と“尊重”を求められたなら、納得出来るか?

俺に出来ることは、どうか漫画らしく、大団円で、願わくばハッピーエンドで終わって欲しいと望むだけである。